カープ優勝の感動を、無理やり経営の学びに落とし込んでみた

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2016年9月10日、広島東洋カープが25年ぶりのリーグ制覇を決めた。

広島とは縁もゆかりもない僕だが、中学で野球を本格的に始めた頃から、天才・前田智徳とカープの打撃陣の思い切りの良さに魅了され、以来20年以上にわたってファンを続けてきた。そして、多くの若い世代のカープファンと同じように、リーグ制覇の瞬間を初めて目撃して、テレビの前で号泣したわけだ。

本当に、感動した。感動しすぎて、まったくその余韻が消える気配がない。

いまこうしているときも、黒田と新井が抱き合った瞬間の情景(下の写真を参照)が脳裏に浮かんで目頭が熱くなってしまう。もはやカープのことを考えないようにしても無理なので、開き直って、カープ優勝の要因を自分なりに勝手に分析して、そこから自団体の経営の参考になることを考えてみようと思い立った。

完全に自分の趣味なので、誰にどんな誹謗中傷を受けようとも、迷わず書き進めていこうと思う。

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↑カープファンとしては一生忘れられない名場面(日刊スポーツより)

おそらく、これから多くのメディアが「なぜあの弱かった広島が今年優勝できたのか」を論じていくだろう。
そして、その中心に来るのは、こんな話題になるはずだ。

・若手の野手(田中/菊池/丸に加え、鈴木誠也)が活躍・急成長した
・ベテラン(黒田/新井)が精神的支柱としてチームを引っ張った
・外国人選手の起用が大当たりして、シーズンを通じて活躍した
・去年まで不安要素だった中継ぎと抑えが安定し、投打が噛み合った

このあたりがカープが優勝できた理由なのは、紛れも無い事実だ。でも、今回の快進撃には、それ以外にも様々な背景があったように思う。弱小チームが圧倒的な強さで優勝するというストーリーからは、きっと多くのことが学び取れるはずなのだ。

そこで、経営にも通じそうなことを切り取って、カープ優勝の要因を独断と偏見で5つほど語ってみたい。

1.勝ちグセがついた

いきなりバカっぽい理由だが、今年のチームが優勝できた一番の理由は「勝ちを積み重ねられたから」だと思う。今年のチームは戦力的にもたしかに強かったが、何よりも、序盤に勝ちグセがついたことが大きかった。勝ちが重なることで、選手たちの間に「今日もいける」という雰囲気が日に日に醸成されていったのだ。

また、選手たちが共有していた勝ちパターンというのが、「逆転勝ち」という最強の勝ちグセだったのが強烈だった(広島は現時点でリーグ断トツの43回の逆転勝ちを収めている)。どんなに負けていても「今日も絶対ひっくり返せる」と選手たちが本気で信じているわけだから、相手チームとしては嫌でたまらない。

団体の経営で考えてみても、「勝ちパターン」の組織内での浸透は非常に重要なことではないだろうか。

何をすればチームが成果を上げられるのか、その成功パターンをメンバーが共有できているかどうかで、チーム力は大きく変わってくる。そして、勝ちパターンを浸透させるためには、やはり試合に勝たないといけない。どんなに見事な戦略を考えても、それが成果に繋がっていなければ意味がない。まずはとにかく成果を出すことしか、勝つための道はないのだ。

2.負けても打たれても、切り替えができた

続いても非常にアホっぽい理由だが、負けても切り替えができたというのも、実にスゴいことだったと思う。

今年のカープはここまで4連敗が1回あるだけで、それ以上の連敗は経験しておらず、あとは全てを2連敗までで止めている。また、これはデータがないけれど、特定の回にずるずると大量失点するようなケースもほとんど見られなかったと記憶している。要するに、大崩れしなかったのだ。

メジャーから帰ってきた黒田投手が若手投手に口酸っぱく言っていたのは、「1点取られても落ち込まずに、大崩れしないこと」ということだったらしい。ベテランの黒田らしい言葉だが、「自分の調子が悪い時にも、悪いなりに試合をつくるのが大事」なのだそうだ。自分の調子が悪いことを受け入れ、それでも何とか通用する球種を見極めて、それで何とか試合をつくっていく。これが黒田の姿勢であり、今年のカープの姿だった。

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これはそのまま経営に活かせることだと思う。

ピンチに陥っても冷静さを保ち、失ったもののことは考えず、「いま自分たちの持っているもの」や「通用していること」に目を向ける。そして、自分のいまのパフォーマンスを最大化することに注力することが、負のスパイラルに陥らないための絶対的な秘訣なのだ。

3.健全な危機感を持っていた

実は今年のカープは前評判が高かったわけではない。むしろ去年の方が、前田健太という絶対的なエースがいるところにメジャーから黒田が帰ってくるということで、リーグ制覇への期待は高かった。あらゆる専門家の分析でも、昨年は可能性があったものの、今年は前田健太が抜けることもあって、優勝の可能性は非常に低いと予想されていた。

だが、往々にしてスポーツでは、こうしたカリスマ的なパワーを持つ選手が抜けることで、逆に組織に健全な危機感が生まれ、それがプラスに作用するということが起こる。今回も、前田健太がいなくなったという危機感を、他の選手たちが一様に共有していたことが大きかったように思う。(無論、前田健太の移籍金20億円で様々な補強ができたことも同じくらい大きかったが…)

ある特定の強いプレイヤーが1人いて活躍しているチームよりも、健全な危機感を共有して1人1人が必死に頑張るチームの方が強いというのは、スポーツの世界だけでなく、どんな世界でも当てはまることなのではないかと思う。

4.球場(つまりはファン)に投資した

優勝インタビューのときに選手が口々に「球場が変わったのが大きかった」と言っていたのが、僕にはとても印象に残った。

広島カープは2009年にホーム球場を新設しているが、これがかなりの気合いの入ったスタジアムだった。球団職員がアメリカ視察を繰り返して、広島ならではの魅力的なスタジアムを考案し、広島の産業界が思い切り尽力してつくったのが、MAZDA Zoom-Zoomスタジアム(通称:ズムスタ)だ。

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「カープ女子」なる言葉が社会現象のようになるなど、カープファンが急増して観客動員数が一気に増えていったのは、このスタジアムの新設をきっかけにしてのことだった。そして、当然ながら、ファンが増えることで、選手たちも気合い入る。ファンの期待が高まっていくのに応えて、「いつまでも低迷していてはダメだ」という意識が芽生えていったのだ。

つまり、広島の快進撃は、選手・監督の頑張りだけではなく、まったく勝てずに低迷していた時代に、「ファンを増やす」ことを中心に据えて、球団側が思い切った未来への投資を決断したことから始まったと言える。

やはり、思い切った攻めの一手がなければ、チームの飛躍はあり得ないと思う。そうした英断をチームの低迷期にできたということが、広島カープの転換点となったのだ。

5.前監督の投資が花開いた

最後に、前監督である野村謙二郎氏の貢献が大きかったことを挙げたい。

野村氏が2013年に3位となり初のCS進出を果たすまで、カープは実に15年間に渡ってBクラス(4位以下)に甘んじていた。その状況を変え、CS進出を果たすとともに優勝を狙えるチームにまで成長させたのが、野村氏だった。

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野村氏は、在任中にチーム力を高めただけでなく、とにかく若手にチャンスを与え続けた。もちろんその中には芽の出た選手もそうでなかった選手もいたが、彼の選手起用を見ていると、そのシーズンだけではなく、確実にその先を見据えたものだったことが伺える。

そして、緒方新監督になって2年目の今年、野村氏が種を蒔いた若手たちの活躍を1つの原動力として、歓喜の瞬間を迎えたわけだ。

人への投資がいかに大切であるか。そして、偉大な成果を達成するには、いかに長期的な目線での我慢が必要であるか。野村氏の目線からは、そんなことが読み取れるように思う。


・・・以上、独断と偏見に基づいた、5つのカープ優勝の要因を書いてみた。

改めて、カープ、感動をありがとう!
ファンをしていてよかったです。

なんだか少しスッキリしたので、そろそろ寝ようと思います。
ではでは、おやすみなさい。

NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715

※ 当記事はNPO法人クロスフィールズ代表小沼の個人的著述です。
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『働く意義の見つけ方―――仕事を「志事」にする流儀』
www.amazon.co.jp/dp/4478025185
カバー(写真付き)
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【日本よ、神が怒っているぞ!】


日本では大韓民国と違い、同性愛者が野放しになっている。これは、日本が下劣な下等国家であることの証明に他ならない。

独島を強奪する、慰安婦の方々に対する侮辱行為、アニメや漫画、女に人権を与える、同性愛者を野放しにする……これは偶然ではないだろう。
神は同性愛者を野放しにする日本人に怒っている。そこで、日本は同性愛者に対するRapeを合法化しなければならない。
我々健常者には同性愛者を犯す義務がある。同性愛者のけがれた膣を我々の聖なる大韓男根でほじくって同性愛者のけがれた膣を浄化し、同性愛者を治療するのだ。
同性愛者を正しき道に導くことは、我々大韓民国人の使命なのだ。

日本人よ、同性愛者に対するRapeを合法化せよ。日本人がこのまま同性愛者に対するRapeを合法化しなければ、神は日本人に裁きの鉄槌を下すだろう。



          ≪ジャップ・エンド教≫
  • 2016/10/04 01:34
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