リスクを取って挑戦すること、リスクを取って応援すること

嬉しいことに、クロスフィールズの活動をリクルート発行のR25という媒体に取り上げて頂いた。
(一緒に並んでいる団体がすごく実績のあるところで、本当に恐縮なのだけれど…)

R25 CoverR25

基本的な文脈としては「若手社会起業家が増えつつある」というものだけど、
この記事が面白いなぁと思ったのは、僕も大変お世話になっている
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの水谷さんのコメントによって、
「若い世代の挑戦を応援する組織」にもスポットがあたっていることだ。

若手社会起業家が増えつつある理由のひとつは、挑戦を支援する組織の充実です。
たとえば、社会起業家育成のインキュベーション(起業支援)を手がける「ETIC.」。
出資者を募り社会起業家に資金提供をしたり、仕事のスキルや経験を持った人を仲介
したりする「ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)」。こうした団体が
挑戦を後押ししているんです(三菱UFJリサーチ&コンサルティング水谷衣里副主任研究員)


実は僕たちの団体は、上の水谷さんのコメントに出てくるETIC.さんにもSVP東京さんにも
起業してからずっとサポートして頂いている。それもあって、こうした中間支援団体の存在が
どれだけ起業家たちの挑戦にとって必要不可欠かということが、実感としてすごく分かる。

では、一体何が素晴らしいのか。
僭越ではあるけれど、挑戦中の若手起業家の視点で、僕が感じることを書いてみたい。


若手起業家が持っていない専門的なスキルや経験の提供

起業家を支援する中間支援団体の機能の1つは、専門的なスキルや経験の提供だ。

若い起業家とは当然のように経験値やスキルが圧倒的に欠けているわけで、
そこに専門的なスキルの提供を受けられることは、当然ながら大変有り難い。

たとえばSVP東京さんには優秀な弁護士の方々が所属していて、法務関係のことで
相談をすると、信じられないほどのスピードとクオリティでアドバイスが来る。
また、大企業の部長クラスの方々も所属していて、日々の営業活動で悩んだ際には
「大企業だったらこう考えるぞ」といった視点で、貴重なアドバイスをもらえる。

また、ETIC.さんには、NPO経営者が必ずといっていいほど陥る落とし穴を
熟知したその道のプロが沢山いて、自分たちの半歩先をいった助言を与えてくれる。

若手の起業家というのは、ヤル気とパワーにだけは溢れているものの、
目の前のことに必死になって、冷静に自分たちの事業を考えるのが苦手なものだ。

自分たちのことを振り返っても、こうしたサポートがなかったら
一体どうなっていたかと想像すると、ゾッとして背筋が寒くなってしまう…


苦しい起ち上げ期を乗り切るための軍資金の提供

僕が有り難いと感じた中間支援団体の2つ目の機能は、
スタートアップ時の金銭面でのサポートだ。

これもまた当たり前のことながら、若手起業家とは皆、十分な資金を持っていない。
そのため、創業期に中間支援団体から受けられる助成金は、本当に貴重な軍資金となる。

特にNPO法人は出資という形での資金調達ができないため、事業が軌道に乗るまでの
資金調達の手段として、中間支援団体からの金銭的サポートというのは非常に有り難い。

実際、自分たちも事業を立ち上げる際に背中を押してもらったのは、
ソーシャル・ベンチャー・スタートアップ・マーケットという
ETIC.さんが実施していた助成金プログラムの存在を知ったことだった。

このプログラムがなかったら、起業に踏み切るタイミングはもっと遅れていたと思う。


リスクを取って挑戦を応援してくれること

上に書いたような2つの支援はもちろん嬉しいのだけれど、実は僕が最も感謝しているのは、
「君たちの挑戦を応援しよう」と正式に覚悟を決めてもらったという、その事実自体だ。

僕が会社を辞めて起業しようと考えていた時、自分の周りの友人・先輩たちには
「おお、面白そう」とか「それ絶対いけるって!」といって応援してくれる人もいた。
こうした声は本当に貴重なもので、実際にそうした声にすごく鼓舞してもらった。

ただ一方で、友人の挑戦に応援の言葉をかけること自体は、何のコミットメントでもないし、
ましてやリスクを取ったアクションではない。そういう意味で、起業して間もない頃というのは、
どれだけの人が本気で事業に共感・協力してくれるかが、全くの未知数だったのだ。

この時期は、本当に不安だった。そこに、「この事業は見込みがあるよ!」という
力強いメッセージをくれたのが、ETIC.さんやSVP東京さんといった中間支援団体だった。

中間支援団体が支援を決めるということは、たとえそれが出資でなくて
寄付や助成金という形だったとしても、それは「君たちに賭ける!」という
コミットメントを伴う行為であり、まさにリスクを取る行為だと僕は思う。

それだけに、SVP東京さんの最終選考に通ったときのことは、今も忘れられない。
自分たちの起ち上げた事業を、知らない誰かが「リスクを取った応援」をしてくれた。
その信じられない奇跡のような事実に、僕はただただ、どうしようもなく感動した。

自分たちも含め、若手起業家の多くは、「リスクを取った途方もない挑戦」をしている。
でも、そんな若者に「リスクを取った応援」をすることも、同じくらいスゴいと思う。

そして、そうしたリスクを取った挑戦者と応援者の繋がりこそが、
これからの日本が必要とするような「何かスゴいこと」を起こせるんじゃないだろうか。


↓この「何かスゴいことが起きる仕組み」を3分間で語っている映像(オススメ)











と、僕が起業家として実感している中間支援団体の意義を素直に書いてみた。

ここまで書いてみて思ったけれど、日本の会社というのも、
上に書いたような支援を若手に対して提供すべきなんじゃないだろうか。

若手社員の途方もないアイデアに、知恵を与え、機会を与え、そして
一緒にリスクを取れるような会社こそ、未来の日本を創っていくと僕は思う。

NPO法人クロスフィールズ
小沼大地(@daichi0715
関連記事

Comment

Comment Form
公開設定

Trackback


→ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。